BackgroundNeutralization
BackgroundNeutralization は、カラー画像の背景がニュートラル(R ≈ G ≈ B)になるように色チャンネルを合わせる。色較正とは違い、対象のホワイトバランスは決めない。
目的
| 用途 | 使い方 |
|---|---|
| 疑似カラー画像(HOO、SHO)の背景をニュートラルにする | 色較正の代わりに |
| 背景の色かぶりを後から直す | 背景のプレビューを参照に |
なぜ疑似カラーでは SPCC を使わないのか
SPCC は恒星の色からホワイトバランスを求め、自然な広帯域の色を前提とする。疑似カラーには「正しい」恒星の色がなく、背景がニュートラルであればよい。それには BackgroundNeutralization で足りる。
原理
参照範囲(理想的には背景だけ)からチャンネルごとの背景の値を求め、それらが等しくなるようにチャンネルをずらす。Upper limit より上の画素(恒星、星雲)はこの計算から除外される。
パラメーター
| パラメーター | 効果 | 一般的な選び方 |
|---|---|---|
| Reference image | 背景を求める範囲 | 星雲のない背景に置いたプレビュー |
| Lower limit | これより下の値は除外 | 既定値 |
| Upper limit | これより上の値は除外 | 背景の中央値のすぐ上。背景だけを拾うように |
操作
- 星雲が見えない範囲にプレビュー(Alt+N)を置く。明るい恒星が少なく、一辺 300〜400 px 程度、画像の端から 50〜100 px 以上離す(端にはスタックの縁の残りがあることがある)。
- そのプレビューを Reference image に選ぶ。
- Upper limit を設定して適用する。
- 背景の数か所で Readout:R ≈ G ≈ B。
代表的な使い方
合成後の疑似カラー画像
HOO や SHO の画像を組み立てた後、色づくりの前に行う。
背景のニュートラルを確認する
恒星のない 2〜3 か所で Readout。少なくとも 1 か所は色の強い構造から離れた場所にする。R、G、B がほぼ等しいこと。
- 色の強い構造のそばで背景に色がついて見えるのは、しばしば錯覚(同時対比)である。判断は測定値で行う。
- 本当に色かぶりがある場合:背景のプレビューを参照に BackgroundNeutralization、またはごくわずかなチャンネル補正。
色較正での背景範囲
何千もの恒星を Gaia のスペクトルと比べて、広帯域・OSC 画像の色を較正する。客観的で再現可能。背景のニュートラル化も含む。 基礎を開く → も背景のニュートラル化に同じ原理を使う。範囲(Region of Interest)を指定しないと、背景は画像全体から求められる。広がった星雲があると星雲の成分が混ざり、淡い部分が一部グレーになる。そこでも星雲のないプレビューを選ぶ。
よい結果の見分け方
よくある失敗
| 症状 | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 星雲の淡い部分がグレー | 参照範囲に星雲が入っている | 星雲のない範囲にプレビューを置く。Upper limit を下げる |
| 画像の隅に色かぶり | 全体の色ずれではなくグラデーション | 先にグラデーション補正 |
| 背景に色がついて見えるが測定値はニュートラル | 同時対比 | 測定値を信じる |
| 結果の端が目立つ | プレビューが端に近すぎる | 50〜100 px 離す |
向いている場面・向いていない場面
| 向いている | 別のツールがよい |
|---|---|
| 疑似カラー:背景はニュートラル、色は自由に | 自然な色 → 何千もの恒星を Gaia のスペクトルと比べて、広帯域・OSC 画像の色を較正する。客観的で再現可能。背景のニュートラル化も含む。 基礎を開く → |
| 背景に残ったわずかな色かぶり | 画像全体にわたる色のグラデーション → グラデーション補正 |
| 緑を持たない対象の緑がかった色むら → ある色(たいていは緑)の過剰分を、そのチャンネルを他の 2 チャンネルの水準に抑えて取り除く。色の誤りの補正にも、意図的な色づくりにも使う。 基礎を開く → |
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