基礎 · PixInsight 1.9.x

合成輝度

合成輝度は、L フィルターで撮影する代わりに、手元のチャンネルから作る輝度画像である。構造とシャープさを担い、色はカラー画像が担う。両者を別々に処理し、 で統合する。

目的

データ輝度の元利点
カラーカメラ(OSC)カラー画像の L*構造と色を別々に処理できる
L + Hamax(L, Ha_LF) または重み付きS/N のよい Ha から星雲、L から恒星の写る背景
ナローバンド(Ha、OIII、SII)max(Ha, OIII_LF, …) または重み付き各構造を最も強い信号で
なぜ合成輝度を使うのか

LRGBCombination では、輝度画像が画像全体の明るさと構造を決める。1 チャンネルだけの輝度では、主に別のチャンネルで光る構造が抑えられ、カラー画像には写っているのに完成画像では暗くなる。全チャンネルから作った輝度なら、各構造が最も強い信号で写る。

原理

  • 最大値は、各点で最も明るいチャンネルを取る。構造は最も明るく写るチャンネルから来て、恒星が複数の画像から足し合わされることはない。
  • 重み付き和は柔らかくノイズが少ないが、あるチャンネルの淡い構造が他のチャンネルのノイズと平均される。
  • どちらの前にも、チャンネルを近いレベルに揃える必要がある。揃えないと max() は内容に関係なく、いつもレベルの最も高いチャンネルを選ぶ。

操作

LinearFit でレベルを揃える

  1. 弱いほうのチャンネルを複製する(例 OIII_LF)。
  2. 最も強いチャンネルを基準に LinearFit。
  3. Auto-STF をかけ直す。古い STF のままでは画像が白く見えることが多い。Statistics:中央値 ≈ 基準の中央値。

合成する

、Destination Create new image、グレースケール、Rescale はオフ。

方法式効果
最大値max(Ha, OIII_LF, SII_LF)各構造を最も明るいチャンネルから。恒星は最も細く写るチャンネルから
重み付きHa*0.5 + OIII_LF*0.3 + SII_LF*0.2柔らかく、ノイズが少ない。重みの和 = 1

推奨:まず最大値で。淡い部分でノイズっぽく見えるなら(最大値はノイズのピークを拾いやすい)、最も強いチャンネルの割合を高めた重み付きにする。

代表的な使い方

カラーカメラ:カラー画像の L*

カラー画像に ChannelExtraction、CIE L*a*b*、L のみ。L* は知覚上の明るさに対応し、LRGBCombination が後で置き換えるのはまさにこの成分である。

輝度が同じ画像から来るので、追加の情報はない。利点は別々に処理できることだけである。取り出す時点は 2 通りある。

方法取り出しストレッチ合成前の合わせ込み用途
A – 簡単ストレッチ後のカラー画像から不要不要(カラー画像の L* と同じ)標準
B – より細かくリニアのカラー画像から別に行う必要輝度だけ別のストレッチにしたい(より深いブラックポイント、より多くの構造)一方、カラー画像は柔らかく保ちたい

L と Ha

Ha を L に LinearFit した後 max(L, Ha_LF):星雲は Ha(強い信号)から、恒星と恒星の写る背景は L(そこでは大きく明るい)から。重み付きなら L*0.6 + Ha_LF*0.4。Ha を増やすと星雲の構造は増えるが、硬い印象になる。

ナローバンド

max(Ha, OIII_LF)、または SII を加えて。恒星は最も細く写る Ha から来る。OIII がノイズっぽければ、Ha の割合を高めた重み付きに。

よい結果の見分け方

よくある失敗

症状原因対処
あるチャンネルの構造がないレベルを揃えていない先に LinearFit
淡い部分で輝度がノイズっぽい最大値がノイズのピークを拾う重み付きにする
合成後、ある構造色が暗すぎる重みが小さすぎる重みを調整、
LinearFit の後に画像が白い古い STFAuto-STF をかけ直す

向いている場面・向いていない場面

向いている別のツールがよい
L を撮らずに構造と色を別々に処理する本物の L がある → それを使う、または Ha と組み合わせる
ナローバンド:全チャンネルを構造に生かす別々に処理しないカラー画像 → そのままストレッチ
使用されている手順

HaLRGB のワークフロー · PixelMath · クアッドバンドフィルターを使った OSC のワークフロー · ナローバンドのワークフロー(HOO/SHO)